専門医が答える
デリケートケアQ&A

  • Q. 骨盤底筋群の状態とお尻の形は関係しますか?

    膣や会陰が冷えて硬くなると、骨盤底筋群が衰え、お尻の形に影響が出てきます。お尻の肉が垂れてきて臀部の膨らみが失われ、へこんできます。お尻には体調や骨盤内の状態だけでなく、脳の疲労度や心の有り様までがあらわれます。

  • Q. 悪い状態の膣とはどんな状態ですか?

    老化により膣から潤いが失われると膣壁が薄くなるため膣の中のザラザラやデコボコはなくなってきます。膣壁はつるつるになり膣そのものもだんだん委縮してきてやがてカサカサになります。同時に膣口や会陰も硬くなり、大陰唇や小陰唇はしぼんできます。うるおいがなくなるため膣の中にいる桿菌が減少、膣内の自浄作用が弱まり雑菌にも感染しやすくなります。

  • Q. 妊娠や出産でデリケートゾーンが黒ずむって本当?

    妊娠や出産による黒ずみが起きる場合があります。妊娠時は『母体が出産に備えて肌を守るためにメラニン生成が活発化する』ことが黒ずみの原因です。そのため、皮膚全体のターンオーバーも乱れ、特定部位だけでなく、デリケートゾーンを含め、脇や乳首・乳輪までもが黒ずみます。産後はターンオーバーも元の状態に戻り、黒ずみは徐々に薄くなっていきますが、デリケートゾーン(外陰部)だけは、出産の為に多くの肌ダメージを受けているため色が薄くなりにくく、軽度の色素沈着が残りやすいです。

  • Q. マッサージは何故行う必要があるのでしょうか?

    エッセンスケアまたはオイルケアは、加齢による膣壁の劣化や粘液力の低下に対して、潤いを補うために取り入れて頂きたいケアの1つです。潤い効果が得られると同時に、マッサージをすることで血行を促し傷んだ粘膜を修復することができます。乾燥してシワシワになっていた膣にふっくらとした弾力やハリが生まれ、女性器を柔らかくすることにつながります。女性器が柔らかくなるという事は骨盤底筋群が弾力や柔軟さを取り戻してくれるので排泄のトラブルを回避・軽減することができます。

  • Q. 効果的な膣のトレーニング方法とは?

    膣まわりを洗い、マッサージをして保湿をしたら次にとりいれたいのが膣周りの骨盤底筋群トレーニングです。しっかり足を踏ん張るようにして立ちます。膣に意識を集中しさせ、息をふーと吐きながら膣を引き上げる様にしめそのまま3秒程キープします。その際にお尻にペンやタオルを挟んで落とさないイメージをしてください。息を吸いながら元に戻します。どんな場所でも行えるので1日30回〜50回を目標に行って下さい。またかかとを上げたり下げたりを繰り返す運動も効果的です。

  • Q. 妊娠中はデリケートゾーンのケアをしても良いですか?

    洗浄や、マッサージなどのケアは妊娠中でも続けて頂く方が良いですが、使用するものについては妊娠中という敏感な時期でもあり、また、体質に合う、合わないもありますので、医師に事前に相談されることをお勧めしております。

  • Q. 妊娠しやすい体になるには?

    基本的には生活習慣の見直しや食事の改善、適切な運動などから、体を冷やさない、ストレスを溜めないといった体と心のケアが求められますが、膣ケアをするかしないかによって妊娠率は大きく変わると言っても過言ではありません。ゆるみのない、やわらかくて柔軟性に富んだ良い粘液を出す膣力を付けることが重要です。

  • Q. 産後のケア方法を教えて下さい?

    出産前に膣周りのケアをしていると産後のダメージも軽減します。そこに産後のケアを加えることで更に回復が早くなります。産後は骨盤がグラグラで膣は大きな痛みを伴っている状態です。動く事やトイレに行く状態も辛いです。産後はコットンにオイルやエッセンスをたっぷりつけてナプキンの上にのせて会陰に当てるケア方法がおススメです。傷は乾かないようにしたほうが、筋繊維同士が早くくっつきます。オイルやエッセンスは添加物などが入っていないオーガニックなどの高品質なものを選ぶと安心です。産後の痛みを早く治すポイントは乾かさなず潤いを与え続ける事。また、冷えると血行が悪くなり、傷の治りも遅くなりますので腰回り全体を温めて体を十分に休めて下さい。

  • Q. 出産すると膣の締まりが悪くなりますか?

    出産を経験すると、膣がゆるむことがあります。妊娠中は、10か月かけて胎児や子宮が大きくなっていきます。その重量を支えているのが骨盤底筋であり、日ごとに負担が蓄積されていく状態に。そして、分娩の際に膣壁と骨盤底筋、膣の周囲の筋肉が大きく引き伸ばされ、ゆるみが生じるのです。ある程度は膣壁と筋肉は収縮して元の状態に戻りますが、収縮できなかった筋肉部分は伸びたままになり、膣の締まりが悪くなります。

  • Q. 会陰ケアの仕方はどのようにすればよいでしょうか?

    入浴後など体が温まっている状態で、会陰の回り(外陰部と肛門の周り)をマッサージします。粘膜になじみの良いオイルや美容液などを用いてマッサージするのが良いでしょう。膣や会陰の筋肉が柔軟になるだけでなく血行が良くなるので潤いが増し安産になる確率が高くなるとされています。

  • Q. 粘膜になじみの良いオイルは何ですか?

    オイルマッサージ用のオイルもエッセンスやクリームと同じくなるべく化学成分が使用されていないものを選択しましょう。膣の粘膜に合う傾向にあるのは実のなる種から抽出できるオイルです。例えばアーモンドやマカデミアナッツ、アプリコットやマンゴーなどが粘膜となじみが良いです。忙しい方は、オイルやエッセンスを部位になじませそのまま入浴してア温めながらケアしてあげてください。出産前後のケアにもとても有効です。

  • Q. デリケートゾーンのケアはどの女性にも必要でしょうか?

    女性としていつもでも輝くための最大のコツは膣周りのケアをする事です。膣周りを清潔に保ちきちんと潤いがある状態に保つことが何より大切な事です。しっかり粘液を出せる状態の膣にしておくことは免疫力を高めることにつながります。免疫力が上がれば健康でいることが出来ますし、粘膜は脳とつながっており精神面まで影響を及ぼしますのでいつまでも大らかで若々しさを維持することができます。

  • Q. 頻尿や尿漏れを予防する方法はありますか?

    女性は、男性よりも尿道が短いため、尿失禁が起こりやすいのですが病院で病気ではないと言われたら骨盤底筋群の衰えをうたがいましょう。重いものを持ったりセキやくしゃみをしたときなどに尿がもれるのが腹圧性尿失禁です。頻繁に尿意をかんじて何度もトイレに行きたくなるのが過活動膀胱です。ケアをしないと膀胱溜、子宮下垂などになる可能性があります。不健康な太り方をすると胃や腸だけでなく膀胱の機能も低下するので食生活を見直して腸を健康にする必要があります。

  • Q. 姿勢が悪いと膣が緩むと聞きましたが、本当ですか?

    背筋をピンと伸ばすと、同時におしりの筋肉が引き締まり、ヒップアップを実感することがあるでしょう。反対に、常に前かがみの姿勢をとっていると、膣やおしりの筋肉がほとんど働いていない状態になります。筋肉は、使わなければ次第に衰えてくるもの。そのため、膣の締まりも悪くなってしまいます。

  • Q. 膣トレのメリットを教えてください

    現代の日本では、40代女性の43.9%が尿漏れを経験している状況です。骨盤内の血液やリンパの流れが良くなり、子宮や卵巣の環境を整えてくれます。骨盤の歪みが矯正され、内臓が正しい位置に戻り、便秘や冷え、むくみの改善し、尿漏れや失禁、子宮脱の予防など、体に様々なメリットがあります。

  • Q. 膣周りのケアは何故必要ですか?

    膣周りのケアをしなければ、ムレやかゆみの症状からホルモンバランスが崩れてPMS(月経前症候群)がひどくなったり膣の委縮によるセックスレスになる事も。そして尿漏れや子宮脱などの病気を引き起こし、精神のバランスも崩しやすい状態になる事もあります。とても大切な事だからこそ、膣周りのケアの仕方について正しい知識も持って頂くと嬉しいです。