専門医が答える
デリケートケアQ&A

  • Q. 加齢臭はデリケートゾーンの臭いと関係がありますか?

    加齢臭は女性ホルモンが減少しだすと強くなります。何故ならば女性ホルモンが皮脂腺の抑制をしているためです。女性ホルモンが減ると皮脂腺の抑制が効きにくくなり、より加齢臭が出やすく、臭いが強くなりやすくなります。デリケートゾーンも加齢臭がしやすくなるのでケアが必要です。

  • Q. デリケートゾーンのにおいの種類で何の症状かわかりますか?

    一概に断定はできませんが、一般的なところで言いますと、オリモノが出てすぐににおう場合は膣内の感染症が疑われます。デリケートゾーンのにおいはオリモノなどをエサに雑菌が繁殖して発生するものですから、お風呂から上がってすぐに臭い場合も感染症か、洗い方に問題があります。上手に洗えないと皮膚に残った垢が匂うか、感染症の可能性があります。すぐににおわないけど後から匂ってくる場合は時間が経ってから雑菌が繁殖している証拠です。

  • Q. 頭皮のパサつきは女性器の乾燥につながりますか?

    頭皮は女性器や肛門の状態を表しているとも言います。頭を使いすぎて神経が緊張している人、気分転換が上手くできない人、不安を抱えている人、働きすぎて疲れがたまっている人は頭皮が硬かったり部分的にむくんでブヨブヨになっていたりします。頭頂部にある百会というツボは脱肛や子宮下垂に効果があるとされているのでこまめに触ってほぐしてあげて下さい。

  • Q. 骨盤底筋群の状態とお尻の形は関係しますか?

    膣や会陰が冷えて硬くなると、骨盤底筋群が衰え、お尻の形に影響が出てきます。お尻の肉が垂れてきて臀部の膨らみが失われ、へこんできます。お尻には体調や骨盤内の状態だけでなく、脳の疲労度や心の有り様までがあらわれます。

  • Q. 悪い状態の膣とはどんな状態ですか?

    老化により膣から潤いが失われると膣壁が薄くなるため膣の中のザラザラやデコボコはなくなってきます。膣壁はつるつるになり膣そのものもだんだん委縮してきてやがてカサカサになります。同時に膣口や会陰も硬くなり、大陰唇や小陰唇はしぼんできます。うるおいがなくなるため膣の中にいる桿菌が減少、膣内の自浄作用が弱まり雑菌にも感染しやすくなります。

  • Q. 萎縮性膣炎とはどのような症状ですか?

    症状としては淡黄色の粘っこいおりものがみられ、外陰部のかゆみや痛みをともない、症状が重いときにはおりものに血液がみられ、このとき膣の粘膜は赤くただれ、膣粘膜からの点状出血が認められることがあります。一般的に、萎縮性膣炎は閉経後、更年期の高齢の女性がなるといわれていますが、ストレスや生活環境やバランスの乱れなどでホルモンバランスが乱れた女性、若年性更年期障害の女性も同様な事が起こる可能性もありますので注意が必要です。

  • Q. デリケートゾーンが老化現象を起こすとどうなりますか?

    デリケートゾーンは日常生活の中で刺激や負担を与えてしまっていることが多く、年齢を重ねると顔と同じように老化していきます。そして体の中で最も老化が進みやすいパーツでもあります。子宮は90%がエラスチンで出来ておりエラスチンは26歳から減少していき40歳では消失すると言われています。子宮の内膜も薄くなり分泌量も減り乾燥しやすくなり様々なトラブル(妊娠・生理不順・子宮脱・お肌のトラブル・機能低下)が出やすくなりますので30代からお手入れが必須です。40歳を過ぎると加速していき老化がもたらす健康上のさまざまなトラブルの原因ともなっていくのです。早い段階からケアが必要になってきます。気になりはじめる前の20代後半くらいから対策を始めておきたいところです。

  • Q. 女性ホルモンの乱れはデリケートゾーンの悩みに関係してくるのでしょうか?

    女性ホルモンが減少すると皮膚や粘膜が乾燥しやすくなります。そのためデリケートゾーンも乾燥をし、肌荒れ、かゆみが出たりします。特に、更年期になるとぐっと女性ホルモンの量も減少し、こういった症状に悩まされやすくなります。妊娠中も体内の水分が不足しがちになったり、皮膚が敏感になったりし、デリケートゾーンの違和感で悩まされることもあります。

  • Q. マッサージは何故行う必要があるのでしょうか?

    エッセンスケアまたはオイルケアは、加齢による膣壁の劣化や粘液力の低下に対して、潤いを補うために取り入れて頂きたいケアの1つです。潤い効果が得られると同時に、マッサージをすることで血行を促し傷んだ粘膜を修復することができます。乾燥してシワシワになっていた膣にふっくらとした弾力やハリが生まれ、女性器を柔らかくすることにつながります。女性器が柔らかくなるという事は骨盤底筋群が弾力や柔軟さを取り戻してくれるので排泄のトラブルを回避・軽減することができます。

  • Q. 骨盤底筋群とはなんですか?

    骨盤底筋群とは骨盤の下にあり女性の子宮はもちろん、膀胱や直腸などのお腹の臓器を下から支えてくれているとても重要な筋肉です。骨盤底筋群を鍛えておくことが、妊娠・出産を安全に乗り切るための膣力を上げるだけでなく、骨盤底筋群が衰えた事によって起きる頻尿及び両漏れや子宮脱といった病気を予防するための大切なポイントになります。

  • Q. 更年期のケアにもなりますかで?

    体と心が不安定になりがちな更年期ですが、しっかりケアをして粘液力の高い膣周りにしておけば症状を軽減できる可能性が高まります。女性は性的刺激を受けて粘液をしっかり分泌できると、更年期障害の予防対策にもなりますのでケアを積極的におススメします。トラブルに悩まされることが減るだけでなく、女性にとって大切な子宮周りを守り、トラブルに対する悩みの軽減から精神面のケアも同時にでき自信回復にも繋がります。

  • Q. デリケートゾーンのケアはどの女性にも必要でしょうか?

    女性としていつもでも輝くための最大のコツは膣周りのケアをする事です。膣周りを清潔に保ちきちんと潤いがある状態に保つことが何より大切な事です。しっかり粘液を出せる状態の膣にしておくことは免疫力を高めることにつながります。免疫力が上がれば健康でいることが出来ますし、粘膜は脳とつながっており精神面まで影響を及ぼしますのでいつまでも大らかで若々しさを維持することができます。

  • Q. 加齢で膣の締まりが悪化するのでしょうか?

    個人差はありますが、加齢によって筋肉は減少し衰えていきます。筋肉だけでなく、皮膚の弾力をになうコラーゲンも減少するため、皮膚にハリがなくたるんでしまうのです。顔や二の腕、太ももなど、たるみが目につく部位には意識が向きがちですが、筋肉とコラーゲンの衰えは全身で進行します。子宮周りは90%エラスチンで出来ており40代になるとエラスチンの生成が消失してきますので潤いが保てなくなりバリア機能も低下し冷えやすく拘縮してきます。その為骨盤底筋が衰え加齢によって膣がゆるみ、締まりが悪くなるのです。

  • Q. 頻尿や尿漏れを予防する方法はありますか?

    女性は、男性よりも尿道が短いため、尿失禁が起こりやすいのですが病院で病気ではないと言われたら骨盤底筋群の衰えをうたがいましょう。重いものを持ったりセキやくしゃみをしたときなどに尿がもれるのが腹圧性尿失禁です。頻繁に尿意をかんじて何度もトイレに行きたくなるのが過活動膀胱です。ケアをしないと膀胱溜、子宮下垂などになる可能性があります。不健康な太り方をすると胃や腸だけでなく膀胱の機能も低下するので食生活を見直して腸を健康にする必要があります。

  • Q. 膣トレのメリットを教えてください

    現代の日本では、40代女性の43.9%が尿漏れを経験している状況です。骨盤内の血液やリンパの流れが良くなり、子宮や卵巣の環境を整えてくれます。骨盤の歪みが矯正され、内臓が正しい位置に戻り、便秘や冷え、むくみの改善し、尿漏れや失禁、子宮脱の予防など、体に様々なメリットがあります。

  • Q. 膣周りのケアは何故必要ですか?

    膣周りのケアをしなければ、ムレやかゆみの症状からホルモンバランスが崩れてPMS(月経前症候群)がひどくなったり膣の委縮によるセックスレスになる事も。そして尿漏れや子宮脱などの病気を引き起こし、精神のバランスも崩しやすい状態になる事もあります。とても大切な事だからこそ、膣周りのケアの仕方について正しい知識も持って頂くと嬉しいです。

  • Q. 便もれの原因とは?

    便もれには色々な原因があるのでまずは病院に行って原因を確かめましょう。骨盤底筋に含まれる肛門括約筋が衰えていたり、直腸が膣の中に落ち込んでくる直腸溜が原因だったりするので会陰マッサージや骨盤底筋の運動をこまめに行い食生活や生活習慣の改善ストレスの低減に努めて下さい。