第69回 尿もれに注意!骨盤臓器脱を予防するために

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骨盤臓器脱とは、骨盤の中におさまっている「膀胱・腟・直腸・子宮」が本来の位置から下がり、症状が進行すると腟の外に出てしまう病気のことです。骨盤の底には骨がなく、「骨盤底筋」という筋肉が、ハンモックのように臓器を支えています。この「骨盤底筋」が弱くなったり損傷したりすることで臓器を支えられなくなり、骨盤臓器脱につながります。女性が非常にかかりやすい病気で、日常的に行う買い物や旅行、スポーツなどの活動に大きく影響します。

年齢的に50才以降の方に多くみられます。30~40代で臓器脱まで進むケースは少なく、閉経後の急速な筋力低下により、臓器脱へと進行するケースが多いと思います。しかし、閉経前だから、症状がないからと安心してはいけません。妊娠・出産によって骨盤底筋が断裂したり、肥満・慢性的な便秘で骨盤底筋に長年負荷をかけることが、骨盤底筋力を徐々に低下させます。臓器脱に進行する前に筋力の低下を改善することが、臓器脱を発症させないためにはとても重要です。

主な要因は「肥満」「出産」「加齢」が大きなリスク要因です。特に肥満は、予防効果も報告されています。

ちょっとしたくしゃみで尿がもれる症状がある人は、すでに骨盤底筋が弱くなっている可能性があります。発症させないために、大切なことは体重管理や便秘しないような食生活を心がける、適度に運動するなど、日々の生活を見直してください。そして、骨盤周りの筋肉を意識的に鍛えるようにしましょう。

鍛えると言っても、ハードなトレーニングをする必要はありません。毎日、少しでもいいから、骨盤の筋力を意識することが大事です。例えば、バランスボールを利用する、座っている時に「内もも」に力を入れる、階段を利用する、寝る前や電車に乗っている時に、肛門をきゅっと締めおしりに力を入れるなど簡単な筋トレで大丈夫。「3~5秒間、各部位に力を入れる→緩める」をワンセットとして毎日20~30回、続けることで、予防効果があると分かっています。ぜひ毎日続けてみてください。