第30回 陰部にできたデキモノってなんなの?にきび?病気?その答えと対策法


軽い症状のものは市販薬で治ることもありますがほおっておくと中々治りにくくなり市販の薬では対応できなくなることも。種類と症状、そして治療・予防対策をまとめました。

 

(陰部にできるニキビのようなデキモノは何?)

陰部にニキビのような少し芯があるかたいしこりの様なものができた時はどうすればいいのでしょうか。何もしなければ痛くはないけれど、触ると芯があって、ちょっぴり痛みを感じるような… 顔にできるニキビはアクネ菌が原因といわれています。ですが陰部にできるニキビのようなものの多くは毛嚢炎(もうのうえん)といい、アクネ菌とは別の菌が原因です。ニキビと似ていて間違いやすい、毛嚢炎やそのほかの病気について解説します。

 

(毛嚢炎(もうのうえん)とは?)

毛嚢炎は毛包炎(もうほうえん)といわれることもあり、ひとつの毛穴の奥で毛根を包んでいる毛包に原因菌が入り込み感染する皮膚病の一種です。黄色ブドウ球菌や緑膿菌などによって起こり、汗をかいたままで皮膚の衛生状態が悪い時や、生理中、カミソリなどで毛穴が傷ついていると感染しやすいです。そのほか、食生活の偏りも影響すると考えられています。初期段階では痛みや痒みもなく、赤い発疹が現れる程度ですが、重度化していくと膿やしこりができ、痒みや痛みも伴うので、日々のケアや早めのケア・そしてどうしても治らない場合は皮膚科の受診が肝心です。

 

(化膿性汗腺炎)

アポクリン汗腺が多い部分に起こる化膿症の病気です。アポクリン汗腺とは一種の汗の汗腺で、ワキ下、陰部、耳の中、乳輪など限られた部分にしかありません。アポクリン汗腺部位で汗をかき、摩擦や刺激を受けやすいところで毛穴が詰まってしまうのが第1の段階で、細菌感染は第2段階です。黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌によって膿が溜まります。膿が出ると一旦は治りますが、慢性的になるとレーザー除去や手術をする場合もあります。

 

(性器ヘルペス)

口唇や顔に出る水疱のようなもののイメージが強いヘルペスですが、上半身に症状が出る1型口唇ヘルペスに対し、下半身に症状が出るのが2型の性器ヘルペスです。どちらも原因は同じ単純ヘルペスウイルスで、治療で症状を抑えることはできますが、完全に死滅させることはできないといわれています。性器ヘルペスは外陰や腟の入口、おしりなどに症状が出て、水疱が破れるとただれて、強い痛みを伴い、排尿困難や発熱などの症状が出ます。

皮膚や粘膜にある小さな傷からHPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスが侵入し起こる病気です。

 

(尖圭(せんけい)コンジローマ)

尖圭コンジローマは、性器や肛門のまわりにイボができる病気です。女性の場合は、主に大小陰唇(だいしょういんしん)や腟前庭(ちつぜんてい)、会陰、尿道口、肛門のまわりや肛門内といった場所のほかに、腟(ちつ)、子宮頸部(しきゅうけいぶ)など性器の内側にもイボが発生します。
イボの色は白、ピンク、褐色(黒っぽい茶色)、時には黒色とさまざまで、大きさは径1~3ミリ前後から数センチ大までさまざまです。イボは乳頭状(乳首のような形)のほか、ニワトリのトサカやカリフラワーのような状態になることもあります。性器ヘルペスや尖圭コンジローマは症状が特徴的ですぐにわかるので、早めに病院へ行くようにしましょう。

 

(外陰ガン)

外陰部のできものやしこりは、「外陰ガン(がいいんがん)」の可能性もあります。日本における年間発生数は、10万人あたり0.5人と非常に珍しい病気ですが、50代以降の女性が発症しやすいと言われており、できものやしこりがある場合は注意が必要です。

感染初期の症状は痛みとかゆみです。かゆみがあるため自覚症状は表れやすいですが、デリケートな場所なので病院へ行くのをためらっている内に、悪化するケースが多いようです。放置していると、痛みや排尿痛が発生し、進行すればするほど、命の危険が大きくなると言われています。

しかし、外陰ガンは、早期発見、早期治療が行われれば、治療後5年後の生存率は81.9%にも達するというデータが出ています。手遅れにならないように、しこりをみつけたら自己判断せず、すぐに病院へ行きましょう。

 

(膣や膣周辺のできものを予防する方法)

・陰部を清潔に保つ
・締め付けがない洋服や下着を付ける
・デリケートゾーン専用の化粧品を使用する
・体を温める・保湿をする・コンドーム着用